アリストテレスは、アレクサンドロスに「学問に王道なし」と説いた。この場合の王道は、儒家の唱える王道ではなく、近道を意味する。適性はあろうが、学問体系が過去の蓄積から生まれたものであるから、それ以上に効率的な近道はなく、真面目に精進するのが…

イタリアの古い諺では「セックスをしないと、人は、ダメになる "Il sesso logora chi non lo fa."」と言うが、その言やよし。少年が、大人になる過程においても、やはりセックスは大事なのだ。それにしても、主人公、情けなし。娼婦をしていて、村の女性達に…

行かず後家の妹から「映画にも小説にも文句を付けるばかり」と非難された。 基本的に好きな本や映画ばかり選んでいるのに、そう思われては心外だが、読み直して見ると、負の評が多い。他者を貶めることによって、自分の立場を高めようとする表現方法は安易で…

ブックオフの100円コーナーで買ったハードカバーの書籍。内容はおいといて、余白が大きく、大きなポイント数の文字で、総文字数が少ない。もし、これを定価（1300円）で買ってたら、腹が立ったことだろう。乳房 (講談社文庫)作者: 伊集院静,久世光彦出版社/…

文字数を値段で割って、その価値を計ると言う企画を実践していたのは、椎名誠だったか。そこで「一番お値打ちなのは新潮文庫」との結論が出ていた覚えがある。 勿論、文字数のみで本の価値が決まるとは思わないが、高価な割に薄い本には腹が立つ。 本を文字…

最近、どうも、英米文学がしっくり来ない。昔は結構好きだったのに。バナナフィッシュって実在しているのだろうか。ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)作者: サリンジャー,野崎孝出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1974/12/24メディア: 文庫購入: 14人 クリック:…

このサイトを見ている知人などから「全然、ダイエットなんてする必要ないよ」との励ましと言うか、同情の言を頂くことが多い。確かに、同年代の平均値よりは痩せているが、平均値、標準値と、私の美意識、目標値は異なる。 「男とは、愛する女を背負って200m…

教養のためにと思って読み出したのだが、なかなかどうして、面白い読み物として仕上がっていた。一度、本物の纏足を見てみたいものだ。娘が出来たらしてみようかしらん。纏足―9センチの足の女の一生 (小学館文庫)作者: 馮驥才,納村公子出版社/メーカー: 小学…

纏足や弁髪は、蛮習だと言うが、他文化におもねり、己の文化を卑下する様や、他文化を低く見る様こそが蛮習なのだと思う。 フェティシズム、これ、文化です。 となると、『日本一の男の魂（喜国雅彦）』の様なルーズソックスフェチも当然文化なのだな。

初めてのジャン・リュック・ゴダール。実験的で、思想的で、時代背景を知っていないと面白くない映画。決め台詞らしいものを乱発するが、重みにかける。得られる情報量の多寡は、受け手側の意欲と資質によって大きく変わるだろう。彼女について私が知ってい…

生きとし生ける者みな養いをとる。 教養ある人にして初めて食べ方を知る。 国民の盛衰はその食べ方のいかんによる。 どんなものを食べているかを言ってみたまえ。 君がどんな人であるかを言い当ててみせよう （『美味礼賛（ブリア・サヴァラン）』岩波書店版…

目標は60日で5kgの体脂肪削減である。 体脂肪は脂肪0.8：水分0.2で構成されており、1gの脂肪を燃焼するためには、9kcal必要である。 故に、5000gの体脂肪を燃焼するために必要なエネルギー（=体脂肪を燃焼することによって得られるエネルギー）は次式で表さ…

昔は、「標準体重(kg)=(身長(cm)-100)×0.9」だと言われていた。これは「ブローカの桂変法」と言う。 今は、「標準体重(kg)＝22×身長(m)×身長(m)」だと言われている。この指数22がBMI (Body Mass Index)の標準であり、逆に言うと、「BMI=体重(kg)／(身長(m)×…

思えば、傲慢な子だった。 小学生、中学生の頃、テストなどではほぼトップクラスの成績を取っていた。予習、復習など一切せず、勉強もろくにしていない結果としてである。実際問題として、テストでいい成績を取ることなど、造作もないことだった。成績に悩む…

元国土地理院の方の四方山話。地図、地形関係のネタ本にいい地図のファンタジア (河出文庫)作者: 尾崎幸男出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1999/09メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る

身体が重いので、プールの更衣室にある体重計で量ったら、68kgもあった。暴食が悪いことは重々承知していたのだから自業自得なのだが。 30を過ぎてもそれなりの身体を維持するためには、美意識、目標意識と努力が必要だと言うことを痛感した。早速、プールの…

やっぱり、村上春樹の短編は当たりと外れの差が大きい。TVピープル (文春文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1993/05/10メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 19回この商品を含むブログ (95件) を見る

土佐っ子で江戸っ子たる身としては、初鰹にこだわらざるを得ないのだが、沼津で土佐造りを食すのは困難だ。 ならば、自分で作ろうと思っても、鰹や薬味はともかく、タレが手に入らない。もっとも、タレと言っても、そんなに厳密なものではなく、家庭や店によ…

村上春樹の短編は当たりと外れの差が大きい。パン屋再襲撃 (文春文庫)作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1989/04/10メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 45回この商品を含むブログ (146件) を見る

近所に売り場面積20坪程の書店がある。最近の小規模書店の例に漏れず、その書店の主力商品はエロ本である。エロ本以外の本はただのカモフラージュであり、総売上の9割以上はエロ本が占めているのだろう。専門書を大規模書店に、雑誌をコンビニに奪われている…

『巨人の星（梶原一騎・川崎のぼる）』に、小さな頃から野球一筋だった星飛雄馬や、アームストロング・オズマが「野球人形」とか、「野球ロボット」と揶揄される場面がある。 高校の頃は地学部、大学では理学部地学科、大学院では理学研究科地理学専攻に所属…

全く期待していなかったのになかなか面白かった。いや、期待していなかったからこそ面白かったのか。元ネタたる『太陽がいっぱい』も見てみたいものだ。主人公たるリプリーの悲劇は、「それ、ちゃうやんけ」と言ってくれる突っ込みがいなかったことだろう。…

嘘をつくのが大好きだ。 嘘をつくために最低限必要な要員は、1.嘘つき係、2.騙され係であるが、この二者だけでは往々にして人を欺いてしまう。 人を欺くのは本意でないため、1.嘘つき係、2.騙され係の他に、3.突っ込み係が欲しい。 嘘つき係たる私とも人の良…

他人の部屋を見るときに、気になるのは、本棚と冷蔵庫とトイレだ。 本棚は知的背景と、冷蔵庫は食生活と、トイレは几帳面さと相関が高く、人間性を推し量る指標となる。 本棚を見る際には注意が必要だ。本棚がそのまま主の教養と直結しているわけではない。…

1987年に連載されていたエッセイ集だが、時事ネタはやはり風化している。風化しておらず、普遍性を持つ事柄も出てくるのだが、時事の世相に乗せられて出てくるため、想像しがたい。ほぼ同時期に同雑誌に書かれた『村上朝日堂（村上春樹）』を読んだ際にはそ…

部屋は、主の人間性を反映する鏡だと言う。 就職するまでは資金的な制約があったし、結婚でもすれば配偶者の人間性も反映されるだろう。一人暮らしで、そこそこ自由になるお金のある今が、もっとも自分らしい部屋を構築出来る時期なのかも知れない。 やはり…

人道主義を唱える人達は、人道、人倫、特に人命を宗教や思想、法律、経済などよりも優先する。 ここで第一の問題となるのは、他の様々なイデオロギーと同様、人道主義に普遍性がないことだ。地域的に見ても、歴史的に見ても、人道の定義、包括範囲は多様であ…

二回目の再読。いい話だとは思うが、一年間隔での再読に耐えるだけの情報量はない。南仏プロヴァンスの12か月 (河出文庫)作者: ピーターメイル,Peter Mayle,池央耿出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1996/04/01メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 47回こ…

田中光二は、「優れたエンターテインメントは再鑑賞に耐える」と言う。 勿論、読解・理解が困難なために、再読,再鑑賞が必要になるもののことではない。 では、何が決め手になるのかと言うと、情報量（あるいは情報密度）だ。しかして、情報量を多くして、か…

護身術を習っている婦人は、暴漢に襲われる日を夢見てるのではないだろうか。 被強姦願望があると言う意味ではなく、修練の成果を試すと言う意味で。また、護身術を身につけていない誰かが襲われることも心待ちにしているのではないだろうか。他人の不幸を望…