Learning effect

思えば、傲慢な子だった。
小学生、中学生の頃、テストなどではほぼトップクラスの成績を取っていた。予習、復習など一切せず、勉強もろくにしていない結果としてである。実際問題として、テストでいい成績を取ることなど、造作もないことだった。成績に悩む友達を横目に漫画を読んでいたものだ。もっとも、宿題はやってこないわ、授業態度は悪いわで、通信簿的には、とても優等生とは言えなかったのだが、自分としては十分満足だった。
自分では覚えていないのだが、恩師は私の「計算練習や漢字の書き取りなんて庶民のするものだ」との台詞を後々まで覚えており、再会のおりに懐かしく話されたものである。
しかし、そんな態度が通用したのも高校受験くらいまでで、そこから先は努力が必要になる。だが、勉強する習慣を持たざる身としては、じりじり下がる順位に為すすべもなく(気にもしていなかったのだが)、気付いた頃にはどうしようもなくなっていた。
思えば、傲慢な人だった。
30くらいまでは、身長177cmで体重60kg前後、29inchのジーンズが履いていられた。摂生など一切せず、運動もろくにしていない結果としてである。実際問題として、体型を維持することなど、造作もないことだった。体力低下、脂肪増加に悩む友達を横目に暴食にいそしんでいたものだ。もっとも、暴食するわ、運動しないわで、とてもマッチョとは言えなかったのだが、自分としては十分満足だった。
しかし、そんな態度が通用したのは、30くらいまでで、やはりそこから先は努力が必要になる。摂生する習慣を持たざる身としては、じりじり上がる体脂肪率に為すすべもなく(気にもしていなかったのだが)、気付いた頃にはどうしようもなくなるのではないか。
当時と違うことが一つだけある。どうしようもなくなる前に、そのことに気付いているのだ。少しは学習効果が付いたのか。
まだだ、まだ終わらんよ。

  • 「習慣によって為し得ないことなど、何一つ無い(マキャベリ)」