BOOKS

週刊神社紀行 秋葉神社

秋葉神社に行ったから一応購入。こんな雑誌見たことないよなあ。 http://www.gakken.co.jp/gg/zinja/

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学(山田真哉)

身近な事柄を題材にした会計学の入門書。とりあえず話題だからおさえてみた。新書なのに読了に1時間かからなかった。読みやすいとの評はまさにその通りだが、あまりに内容が薄すぎないだろうか。とは言え、内容が薄くないと、今時のベストセラーたりえないの…

逆まわりの世界(フィリップ K.ディック)

SF小説。優れたSFと言うのは、大きなウソ(IF)を大前提として、科学的に整合する世界観を構築しているものだと思う。SFと言うには大分レベルが低いが「もしスペースコロニーに移民するような世界にミノフスキー粒子なんてものがあったら」と考えるとガンダ…

The digital darts -スペクトラム公式ガイドブック

ダーツのガイドブック。先日購入した『ダーツ・ゲームブック』と一長一短。しっかりと勉強して一生懸命ダーツをしよう。The digital darts―スペクトラム公式ガイドブック (ワンダーライフスペシャル)出版社/メーカー: 小学館発売日: 2003/09メディア: ムック…

氷川清話(勝海舟)

勝海舟の自伝的エッセイ集。「さすが俺!!」のオンパレードに辟易とする。『勝海舟(子母澤寛)』では、もっと控えめで私欲にとらわれない人物として描写されていたのだが...。とは言え、一次資料なので、本物だけが持つ力を有する。江戸っ子調べらんめぇ文語…

ダーツ・ゲームブック(JSFD)

ダーツのガイドブック。論語に「学びて思はざれば即ち暗く,思いて学ばざれば即ち危うし」とあるが、ダーツとて「学ぶ」と「思う(練習する)」をバランス良く行わなければなるまい。オールカラーで見やすい一冊。ダーツ・ゲームブック作者: JSFD出版社/メー…

機動戦士ガンダム公式百科事典 -GUNDAM OFFICIALS(皆川ゆか,サンライズ)

名前の通り、ガンダムの事典。定価15000円で重量3.5kg。値段あたり重量や値段あたり文字数で考えると、特に高価ではないが、いかんせん絶対的に高価だし、置き場所にも困る。とは言え、ガンダマーたる者、買わざるを得まい。 ガンダム検定*1に合格するため、…

鳥頭紀行 -ジャングル編(西原理恵子/勝谷誠彦)

紀行エッセイ+漫画。西原のキャラを楽しむ作品。中身はすかすか。マルコポーロでの連載はリアルタイムで読んでいたのだが、このジャングル編は読んでいなかった。 初期の作品に比べるとこなれてきたと言うか、西原の自己商品化があざとく見えてしまう。鳥頭…

本所深川ふしぎ草紙(宮部みゆき)

時代小説。本所深川七不思議にまつわる七編の短編集。『勝海舟(子母澤寛)』の舞台も本所だったが、本所界隈を舞台にしていると言うことは、最も典型的な江戸風俗を描こう、と言う意志の現れなのだろう。細かい江戸風俗描写では池波正太郎などの先達に劣る…

マルドゥック・スクランブル -The Third Exhaust 排気(冲方丁)

近未来SFハードボイルド小説最終巻。前半のカジノでの闘いに比べ、後半のアクションシーンはやや尻すぼみ。 前巻通読して、翻訳SFを読んだような読後感。しかし、この読後感は果たして好評価なのだろうか。日本人が日本語で書いた小説にそのように感じた理由…

マルドゥック・スクランブル -The Second Combustion 燃焼(冲方丁)

近未来SFハードボイルド小説。この巻はカジノが舞台。『カイジ』など、一連の福本伸行作品よりはずっと論理的な攻略。しかし、万能ロボットによる補助や、超感覚を持った主人公がカジノを攻略しても面白くも何ともない。強力すぎる力は全てを台無しにする。…

マルドゥック・スクランブル -The First Compression 圧縮(冲方丁)

近未来SFハードボイルド小説。未来の世界で猫型ならぬネズミ型万能ロボットが無力な少女を助けると言う、ドラえもんを換骨奪胎したような話。まあ、映画版ドラえもんののび太並には、主人公の少女に根性があるが。主人公に万能で無制限な力を与えたら、物語…

アフターダーク(村上春樹)

1ナイトストーリー。単行本一冊のボリュームがあるが、特にオチはつかず。『はなしっぱなし』みたいな内容。村上春樹作品はそんなのばかりだ。いつもは一人称での記述だが、本作は第三者の視点で話が進められる。一冊読んでオチがつかないと、どうにも尻の据…

第六大陸#1〜2(小川一水)

地球の五大陸の次の大陸として、月面に進出していく民間企業を描いた近未来SF小説。テラフォーミング(惑星改造)とまでは行かないが、月世界における建設作業が緻密に描写されている。 幼少時〜高校時代はSF好き文学少年+天文少年であり、大学・大学院と地…

はてなの本(田口和裕/松永英明/上ノ郷谷太一)

このblogを置いているはてなの本。はてな代表取締役の近藤淳也氏は、私と同じ地球科学畑出身とのことで、ちょっぴり親しみが湧く。技術的な内容としては、はてなのヘルプと大差ないが、レイアウト、グラフィックの差から、本の方が大分読みやすい。アンテナ…

ホテル・パスティス#上〜下(ピーター・メイル)

ベストセラー『南仏プロヴァンスの12ヶ月』の著者による南仏を舞台にした小説。自身の経験に基づいたロンドン広告業界や、プロヴァンス田園風景の描写は緻密だ。しかし、ロンドン広告業界の描写は「上流階級はこんなだぜ」って感じで嫌味だし、プロヴァンス…

ノスフェラスへの道 -グイン・サーガ#97(栗本薫)

内輪もめ人情小説。あらすじを書いたら短くまとまる内容を、一冊分の分量でそれなりに読ませる才能は栗本薫ならでは。なればこその多作か。ノスフェラスへの道―グイン・サーガ〈97〉 (ハヤカワ文庫JA)作者: 栗本薫出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2004/10/…

豹頭王の行方 グイン・サーガ#96(栗本薫)

大河ヒロイックファンタジー小説。全100巻の予定だったがまだまだ終わる気配なし。先々月くらいに買って未読だったのだが、気が付くともうすぐ続刊が出版されてしまうため、急いで読了。情報密度が薄いため、1時間で読める。惰性だとは分かってるが今更見捨…

ハーケンと夏みかん(椎名誠)

アウトドア関係エッセイ集。最近、椎名誠を続けて読んでいるのは、古本屋で4冊100円の椎名誠セットを買ってしまったから。ハーケン打ちも、四万十川下りも、登山も、キャンプも、焚き火も経験があるから感情移入出来そうなものだが、どうにものらず、一歩後…

R.P.G.(宮部 みゆき)

推理小説。雑読派ではあるが、どうにも恋愛小説と推理小説は苦手だ。とは言え、偏見で良作を読み逃がすのも勿体ないので、宮部みゆきに挑戦。メール、チャット、BBSを用いた仮想社会について、2001年の時点で扱っているのは慧眼とは言わぬまでも早かったのだ…

青春デンデケデケデケ(芦原すなお)

60年代地方高校生ロック小説。映画も昔観た覚えがあるのだが、ディティールは忘れてしまっている。バンドの一員である寺の息子のイメージが友人の僧侶の高校生時代と重なる。文体や描写は少し装飾過多で、ケレン味があるが、それもまた味か。久々にベンチャ…

マンガの深読み、大人読み(夏目房之介)

漫画評論。一昔前に出ていた平綴じの「巨人の星+あしたのジョー」本に連載されていたエッセイを中心にまとめられている。私の中では、『あしたのジョー』は時代を超えた大傑作、『巨人の星』は時代故の人気作と認識されていたのだが、川崎のぼるの絵の分析を…

最新スノーケリングガイドブック(長谷川 孝一)

数少ないシュノーケリング関連本。今年初版が発行されたばかりとは思えぬ、前時代的なモデルとウエットスーツのデザイン。内容的には、耳抜きやヘッドファーストダイブなど、基礎的な技術と、フィールドでの楽しみ方について。技術の少ないシュノーケリング…

パタゴニア -あるいは風とタンポポの物語り(椎名誠)

紀行本。パタゴニアへの紀行を描いているが、日本に残してきた妻への思いが所々に迸る。椎名ファンで椎名ワールドにどっぷり浸かっていればいいのだが、ただ単にパタゴニアについて知りたいと思って読む者には、内面描写が余分だ。とは言え、その内面描写部…

かつをぶしの時代なのだ(椎名誠)

エッセイ集。ページ当たり情報量の低さは天下一品。この文体自体を楽しむ本であろう。軽佻浮薄な語り口ではあるが、発言は皆言い切り調。かつをぶし好きの同志かと思いきや「鰹箱で削らねばならぬ」とのことで、軟弱にもオカカ削り器オカカ7を使っている私の…

牌の魔術師(阿佐田哲也)

麻雀名人列伝。阿佐田哲也の作品は『麻雀放浪記』『新麻雀放浪記』『ドサ健ばくち地獄』程度しか読んだことはない。漫画版『麻雀放浪記』はオリジナルネタが多いと思っていたが、『牌の魔術師』など、他の阿佐田作品からもネタを持ってきていたのだなあ。点…

大山倍達、世界制覇の道(大山倍達)

大山倍達(崔永宜or崔倍達)の自画自賛本。大山倍達が、いわゆる在日であったことを考えると、作中で繰り返し出てくる「大和魂」「武士道」「日本人の誇り」と言う単語に引っかかる。この作品の中にも、他の作品の中にも大山倍達が在日だとの描写はどこにも…

武士道(新渡戸稲造)

5000円札に描かれた新渡戸稲造の代表作。原本は1900年に英文で出版されており、その後いろんな版の日本語訳が出ている。誰の訳かは失念したが、高校時代に図書館で借りて読んだ覚えがある。文語調で読みづらく、内容も失念した。今回読んだのは奈良本辰也訳…

オーケンののほほん日記(大槻ケンヂ)

筋肉少女帯の大槻ケンヂによる1995年前後の日記。途中でUFOに傾倒したり、不安神経症を患ったりと、なかなか波乱に富んでいる。私は脳・神経系の病気に無縁なのだが、周りに患っている者が多い。彼ら、彼女らの心が少し分かる気がした。1992年頃の学生時代、…

ダイバー漂流 極限の230キロ(小出康太郎)

身一つで230km漂流して生還したダイバーの実録物。 成功から学ぶことよりも、失敗から学ぶことの方が多い。 ダイバーや漂流者の死因は、生理的に衰弱したものではなく、発狂に起因するものの方が多いと言う。過去の遭難例、救助例に知悉していれば、その例か…