妖人奇人館(澁澤龍彦)

二回目か三回目の再読。高校生の頃、初めて澁澤に接した頃は、その異端性、特殊性に驚愕し、大人に近付いた気分がしたものだが、再読してみるに、「広く浅く」のエントリー用の作品に思える(今回再読した『妖人奇人館』に顕著)。これは、私の思考が熟成し、視野が広くなった結果なのか、社会自体が異端的なもの、猟奇的なものに対して寛容になった結果なのか。多分、両方なのだろう。

妖人奇人館 (河出文庫)

妖人奇人館 (河出文庫)