精神科に行こう!(大原広軌,藤臣柊子)

パニック・ディスオーダー(パニック障害)を持つ著者と鬱病を持つ漫画家の共著による精神科入門書。
自分には精神障害が無いから分からない心の動きを文章、漫画によるエッセイ方式で教えてくれる。
著者は「『精神科に行くのは恥ずかしい』なんて偏見を持たず、『心のカゼ』と思って軽い気持ちで精神科にかかろう」と言う。
確かに、ただの脳内物質分泌異常ならば、単に薬で補正すればいいだけの話である。また、「薬の副作用なんて、薬の効果である恩恵に比べれば微々たるものだから、医者の処方に従い、適切に服用しよう」と主張する。なるほど、説得力のある話である。
精神科に対する偏見は、精神病患者のみならず、社会全体に蔓延している。
精神病を患う方のみならず、健康な方(あるいは精神障害者予備層)にこそ読んで貰いたい良書。

精神科に行こう!

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