Hirizo shore

念願の今年初シュノーケリング。とは言え、台風が来ており天気予報は芳しくなく、同行予定者もトラブルによるドタキャンが相次ぎ、某君、某嬢の2名のみ。しかし、だがしかし、私は海に帰りたいのだ。この機会を逃すと次にいつ行けるか分からないのだ。ダーツに行っている場合ではないし、プールでは満たされないのだ。
朝6時に静岡の自宅を出発し、下道で伊豆へ。朝食や渋滞で手間取り、中伊豆に着いたらもう9時。掲示板などで情報を集めると、目的地である中木のヒリゾ浜は桟橋が壊れていて渡れないらしい。やむなく、西伊豆へと向かう。土肥の大木牧場で桜葉ソフトクリームとバニラソフトクリーム、椎茸パンを食す。椎茸パンはシイタケの形をしており、中に煮付けた椎茸が入っている。不思議な味。
土肥を抜けて、とりあえずヒリゾ浜の代替地、浮島海水浴場へ。ここはシュノーケリングの出来る海水浴場としては伊豆で二番目に良いポイントだと思う(一位はもちろんヒリゾ浜)。しかし、海が濁っているし、空は果てしなく青く、ヒリゾへの望郷の念が募る。結局、ヒリゾ浜へは渡れないのを承知で中木へ向かう。
アイアイ岬に着き、ヤマモモアイスを食べながら見下ろすとやはりヒリゾ浜に人は居ない。ここまで来たのに渡れないとは、覚悟していてももどかしい。
11時30分頃、中木到着。ここまで来たら今日中に帰ることは難しいので民宿「カズサ」に宿を取る。海の家(?)「双葉」でおにぎり、焼きそば、いか焼き、焼き鳥等食し、中木集落から歩いてトガイ浜へ。陸から見るとそこそこの透明度はあるものの、実際に潜ってみると透明度、魚影共にベスト状態のヒリゾ浜に比べると格段に劣っている。ヒリゾ経験の有る私と某嬢は早々に陸に上がり休憩するも、シュノーケリングデビューである某君は飽きずに潜り続けている。「ヒリゾはこんなみんじゃないんだよ、また今度連れてきてあげるから...」と心の中で唱える。
16時30分頃には日が落ちて水中での視認が難しくなったため、宿に戻る。夕食はいわゆる民宿の食事。家庭的な内容だが、家庭料理に縁のない私には逆に新鮮。某君に言わせると「親父の実家に帰省した感じ」。
19時頃には食事も終わり、海岸を散歩。生け簀の中でイルカが遊んでいる。
某嬢が風呂に入ると言うので、某君と二人「双葉」で飲み出す。今日のテーマは「男力」。彼は4年働いた会社を辞め、求職活動中の25才である。
「逆境や困難でこそ男力が付く」
「日常生活で逆境や困難に会うのは希れである」
「せっかく転職で時間を取れるのならば何かネタになる伝説を作れ」
「おすすめはインド放浪か四国八十八箇所巡り」
などと盛り上がる。
海に面した双葉からは海と空が広がる。新月であり、海からの照り返しは少ないものの、天の川が頭上に広がる。
22時には双葉も閉店し、海に面した部屋で潮騒を聞きながら23時就寝。