ドイツ参謀本部 その栄光と終焉(渡部昇一)

表紙に覚えはなかったし、奥付を見ても平成14年初版第一刷発行と記されているが、妙に既読感を感じていた。後書きまで読み進んで、この本が昔中公新書で出ていたものを新版として出し直したものだとと知り、高校時代の乱読期に既に読んでいたのだと納得した。内容的にはなかなか深く、ラインとスタッフの話など、組織論、システム論として十二分に現在でも有用な本だ。大モルトケや小モルトケの話など、『坂の上の雲司馬遼太郎)』好きの人にとって面白いのではないか。どんなシステムもその成功に安座してしまったら硬直・腐敗すると言うことを教えてくれる。既読であっても、自分の意識や知識が変化していたから、いろいろと新たに考えさせられ、再読の価値は十分にあった。

ドイツ参謀本部―その栄光と終焉

ドイツ参謀本部―その栄光と終焉