Tosa

朋有り遠方より来る亦楽しからずや。
友人が来た。
名は坂本高知。鰹の町、高知県中土佐町久礼出身で、高知大学卒。無論、ばりばりの土佐弁遣い。
名が体をあらわすとしたら、彼は土佐の男を具現しているのだろう。
ヤツが来たら、刺身と風呂で接待せねばならぬ。やっぱ、土佐の男やきね!!
夕食は、行きつけの和食屋に連れて行ったが、鰹を目の前に「こんなもん、タタキやない」と憤ってくれた。くう、こうこなくちゃ。しびれるぜ。お膳までひっくり返して欲しいところだ。
食後は修善寺で、男の温泉、独狐の湯。目の前を観光客が沢山通るし、脱衣場も囲いも無いが、そんなことは大した問題ではない。
最大の敵は湯温。温度調節していない源泉であるため、夏場は50℃に達する。もう、これは拷問である。無茶苦茶熱かった覚えのある天城湯ヶ島の河鹿の湯でも、湯温は43〜44℃だった。
しかし、私もヤツも土佐の男である。ここまで来て引き返すことは出来ない。しかも、私には、江戸っ子の血も混ざっている。江戸っ子が風呂で負ける訳にはいかない。
ヤツが足を浸ければ、私は腰まで。すると、ヤツは胸まで。どんどんエスカレートする。
最終的には肩まで浸かったが一分間保たない。ここで両者引き分け。
出た後は、内腕や内股など、皮膚の弱いところが赤く晴れて痛い。もしかして、種なしになってしまったかも知れない。
やっぱ、土佐の男やきね!!
べらんめぇ、江戸っ子でい!!