Vision

妹に「最近、風呂とかプールとか、水ものが好きだよね」と言われた。確かに、プール、温泉、スーパー銭湯などに行く頻度が高い。馴らしたら、月に15回くらい行ってる。
普段は風呂を溜めずシャワーで済ませている反動、シェイプアップのための運動、伊豆の温泉地帯に近い立地との諸条件も絡んできている。
『美紅・舞子(西村しのぶ)』の芦屋川順三によると、水が恋しいのは「心理学で言う性的欲求不満だよ」とのことだが、それも正鵠を得ているかも知れない。まあ、ジークムント・フロイトに言わせたら、大概のことは性的衝動になってしまう、と言う罠もあるが。
ともあれ、水に近い暮らしをしていたら、視力不足が顕著になってきた。
海水浴場でビキニのねーちゃんを見ても、プールサイドで競泳用水着の女性を見ても、混浴露天風呂で婦人を見ても、皆うすらぼんやりだ。もっとも、このぼやけ方が幻想を支えてくれるのだが。
しかし、これら邪念以上に実際的な問題も多い。例えば、温泉で足下や効能書きが見えない、とか、スーパー銭湯で同行した友人が識別出来ない、とか、プールで時計が読めない、とか、シュノーケリング中に魚が良く見えない、とか。
だが、どうにも、コンタクトレンズは性に合わない。以前、使い捨てのものを購入したことがあるのだが、違和感でストレスが溜まって、5分程で捨ててしまった。大体、違和感以前にあれを目に入れることが大儀だ。
温泉やスーパー銭湯では眼鏡を着用し、プールでは度付きゴーグルを用い、シュノーケリング時には度付きマスクを使おうかしらん。
コンタクトに再挑戦するか、度付きゴーグルと度付きマスクを購入するか、思案中だ。