Forum

今日は「知的・産業クラスターフォーラム*1」なんてのに出席した。メモ代わりに思いついたことを記しておく。

片山さつきや県知事が来ていたのはどうでもいいけど、浜松ホトニクス社長の記念講演が最高。いかに光産業に傾注しているからと言って、出だしが創世記の引用で、「神は最初に光を作った」から始まるんよ。いや、別にトンデモ系で馬鹿にしているわけではなく、信念と理念が合わさり、精神系に昇華されてしまった感じ。財界人も、スポーツマンも、漫画家も、小説家も、技術者も、学者も、宗教家も、突き詰めれば同じ所に到達するのかな。

  • 科学や技術は人間を幸せにするか?

一昔前のSFのオチなんてみんな「科学は人間を不幸にする」だったし、宮崎駿的なエセ自然礼賛も世に横行している。でも、いまだにちゃんと「科学や技術の発達は人間を豊かにする」と信じて求道する科学者や技術者が居るんだ。例えば、公害は産業の弊害ではあっても、かならずしもトレードオフではないわけで。公害を出さないような技術があれば純粋にその成果を享受出来るのにも関わらず、視野の狭い人道家はお気楽に「だから科学に頼るのはいけないのだ」と思考を停止してしまう。もちろん、科学や技術と引き替えにしなければならないものもあるのだけれど、志の高い科学者、技術者は、科学や技術によってその引き替えにしなければならないものを最小限にしようとする。科学や技術を批判するのならば、産業革命前の世界、高度経済成長前の世界を想像してみるがいい。少なくとも私はその世界よりも現代社会の方がいいと確信する。レーザー核融合によってエネルギー革命が起きれば、人はもっと豊かになれるはずだ。批判されながらも献身的に国を守る志の高い警察官や軍人さんが居るように、献身的で志の高い科学者や技術者も居るのだなあ。

  • 質疑応答で発言出来ないなんて...

前職では、どんな学会や研究発表会や会議でも質疑応答時間に気の利いた発言をすることを自分に課していたし、それなりに果たせていたと思う。それが今日のフォーラムのパネルディスカッションでは、何ら発言出来なかった。発表内容を理解し、統合し、問題点を見つけ、表現するだけの能力がないと言うことだ。なんたることだろう、この私が凡百の聴衆と同レベルだなんて...。更なる研鑽が必要だと切に感じた。