しあわせ(戸田誠二)

私は男らしく、ポジティブに生きたいと願っているが、心の中には少年も、乙女も、弱虫も住んでいる。ネガティブで、繊細な部分の私は、戸田誠二の作品を好み、救われる。戸田作品は、自分だけが考えすぎているのではない、こんな自分でもいいんだと思わせる力を持つ。でも、同時に、男らしい部分の私は「気持ちは分かるが、うだうだ言うよりも先にやることがあるだろう、前を向け」と叫ぶ。弱っている人、弱っている時期には心に染み込み、強い人、強い時期には傲慢にならないために有用な本。
元々はWEB上*1で発表されていた作品であり、今でも作品のいくつかを読むことが出来る。
この本を読んで何も感じられない人とは友達になれないと思いつつ、実際にはそんな感受性の無い友人を多数持っている。喫煙者とは友達になれないと思いつつ、喫煙者の友人を多数持つのと同様に。

しあわせ

しあわせ