この博物館が見たい!(桑原茂夫)

博物館が好きだ。
予算が足りなければ、美術館も音楽ホールも体育館も文化会館も全て廃止してもいいから、図書館と博物館だけは存続させて欲しいと思うくらいに。
きっと博物学が好きだから、その直系の子供である地質学なんかに関わっているのだろう。
もっとも、博物学の双璧の片割れである生物学にはちっとも食指が動かないのだが。
さて、本書では、全国各地の愉快な博物館を紹介している。
主にご当地物であり、筆者の主観で選ばれたものではあるが、このデータはありがたい。
何せ、これら博物館、資料館は有象無象取り乱れ、玉石混淆と言った風情である。
また、入場料金、内容共にピンキリであるため、みずてんで入ると大外れをつかまさせれることも多い。
萎びたところもそれはそれでレトロな風情を楽しめると言えば楽しめるのだが、私は懐古主義ではない。
本書では「博物館」と一括しているが、紹介している中には資料館的な所も多く含まれる。
とは言え、それが資料館だと識別出来るのだから、それなりに役に立つ。
とりあえず、近場でまだ行ったことがない浜松市楽器博物館袋井市資生堂企業資料館などに行ってみよう。
本書の読後には、何故か、久しぶりに秘宝館に行きたくなった。
昔、大学生の頃、別府の秘宝館に行った覚えしかないが、熱海や天城にもあったよなあ。

この博物館が見たい! (ちくま新書)

この博物館が見たい! (ちくま新書)