Poem of wind and tree
日頃、テレビなんてほとんど観ないんだけど、昨日は珍しく座して「The少女漫画」の放映を待った。
『風と木の詩(竹宮恵子)』特集だったからだ。
この作品は1977年連載開始であるにもかかわらず、今読んでも全く古びていない。
また、少年愛を題材にしているにもかかわらず、やおい、BLを全く受け付けない私にも全く違和感なく読める。
名作と言う物は、取り扱っている題材に関わらず、一般性を有し、そして、時代の風化にも耐えるものだ。
そして、勿論、『風と木の詩(竹宮恵子)』は少女漫画史上に残る名作なのだ。
TV番組はこの作品の生まれた背景を語る。
曰く、「少年漫画育ちで少女を上手く描けない」「田舎育ちで洗練された文化に対してコンプレックスを抱いていた」竹宮恵子が、上京し、知己を得る。
そして彼女をブレインとして、力強さと繊細さを併せ持つ作風へと昇華していく。
20年来のファンとしては、これら裏話の一つ一つが腑に落ちる。
正直、現在の竹宮作品に往年の輝きはない。
しかし、確かに、一時期の竹宮は光り輝いていた。
表現者、創作者としてはそれで十分ではないだろうか。
ところで、私の『風と木の詩』、『地球へ』、『イズァローン伝説』はどこへお出かけしているのでしょうか?
ご存じの方、ご一報下さい。
ちなみに、私が竹宮作品で最も好きなのは『私を月まで連れてって』です。