Service

近所に、コーヒーをサービスで付けている定食屋がある。焼き魚定食や天丼のあとにコーヒーを飲みたいとは思わないし、そもそもコーヒー自体を好きではない。そこで、コーヒーは不要だと告げるのだが、遠慮している(?)と思われるのか、毎回妙にコーヒーを押しつけられそうになる。コーヒーを付けなくて同じ値段では申し訳ないと思うのなら、コーヒーを勧めるよりも、定食に一品増やすか、値段を下げて欲しい。付加価値を付けるためにコーヒーをサービスしているのであろうに、何ら嬉しくないどころか、固辞するのが面倒で、私にとっては負のサービスとなっている。
もう10年来、オタクの王道漫画雑誌である月刊アフタヌーンを購読している。近年、この雑誌にはキャラクターフィギュアがおまけで付けられることが多く、フィギュアが付けられている月は定価が少し上がっている。私は漫画が好きでこの雑誌を買っているのであり、フィギュアなぞに全く興味はない。だのに強制的に追加コストを支払わされるばかりか、不要品を所持するスペースを確保させられたり、新品未使用のものを捨てる罪悪感を感じさせられたり、ゴミを分別して捨てる労力コストを支払わされたりする。これも私にとっては負のサービスとなっている。
フィギュアを付ければ、売上は伸びるかも知れない。しかし、そんな、たまに買うフィギュア好きや浮動層よりも、毎月購入している者の満足度を高めるべきではないか。商品の競争力を高めるためには、商品そのものの質を高めるか、コストを抑えることによるべきだ。安易なおまけは逆効果となる。