Paper knife of the spell

yano_zeon2007-05-17

学生の頃、指導教官からペーパーナイフを貰った。
この教授は『動物のお医者さん』に出てくる漆原教授のような人で、アジアやアフリカ各地に研究で赴いて、わけのわけらん民芸品を集めまくっていた。 このペーパーナイフもエチオピアあたりのお土産であり、不気味な民芸調だった。
不気味であっても好意で貰った品物であり、特に実用上の不満もなかったので、周りの人間に薄気味悪く思われながらも十年来愛用していた。
一月くらい前にこのナイフの刃の部分にひびが入り、手紙を開封する際に引っかかるようになった。
これ幸いとばかりにゴミ箱にこのナイフを捨てたのに、いつの間にかまたペン立てに戻っていた。
「捨てた筈なのに??」といぶかしみながらも再度ゴミ箱に捨てたのだが、またいつの間にかペン立てに戻ってしまった。
「呪いのナイフなのか?」とその話を会社でしたら、社内の掃除をしている事務員が「あらあら間違ってゴミ箱に入っているわ」と見つけるたびに拾っていたと言う。
ようやく合点が行き、今度こそはと思ってゴミ箱に放り込んだのだが、今朝、またまたまたペーパーナイフがペン立てに戻っていた。
本当に呪いのナイフなのか、それとも不思議な小人さんが居るのか謎である。
しかし、見れば見るほど不気味なナイフであることよ。
また、家に転がっているトンガ土産の変な彫像や、ボルネオ土産の猿の頭蓋骨も始末したい。
しかし、こいつらもいかにも捨てたら呪われそうな形相だ。
変な土産は本当にありがたくない。