Spa

長野県の昼神温泉に行く予定だったのだが、9時に来る予定だった某嬢がうちに来たのが11時。とりあえず北上。引佐町、黒田の蕎麦屋で昼食。いかにも脱サラ(ちょっと古い表現)して趣味の手打ち蕎麦の店を出しました、と言う風情。天ぷら蕎麦とせいろ蕎麦。新蕎麦直前のこの時期に蕎麦を頼んだのが間違いだった。香りが少ない。つゆも今一好みではない。しかし、なぜ、この手の店はどこも揃いも揃って、能書きを店内の壁や品書きに書きたがるのか。小麦粉-蕎麦粉の比率や、蕎麦粉の産地くらいは知りたいが、他の企業努力をアピールされてもなあ。問題は、味や値段や店内の雰囲気、サービスなんだよ。能書きを張り出す暇があったら、トイレの掃除でもしっかりして貰いたいものだ。
食後更に北上するも、雨が降り出す。雨中、長野まで行くのもだるいし、もう良い時間なので、近場の温泉宿で済まそうと協議。一番近場の湯谷温泉は、二人で去年、一昨年の紅葉シーズンにも行っているので却下。コンビニでガイドブックを購入し、検討。東栄町のとうえい温泉*1に決定。東栄町と言えば、高校時代には、毎年、御園天文台で夏合宿をしていた。甘酸っぱい思い出が甦る。
とうえい温泉に到着し、入浴の前にトイレで排便。すると、突然、ドアを猛烈な勢いでノックされる。内側からノックを返すと、今度は外から体当たりを繰り返される。ふざけるな。どうにか用を終え、外に出ると小学校低学年くらいの少年がもじもじしながら立っている。出物腫れ物ところ嫌わずとは言うものの、この子の親の顔が見たい。秋の行楽シーズンで、温泉内は大分混み合っている。身体を洗っていると、後ろからシャワーが飛んでくる。こういう処では、シャワーを下向きにして使えよな、と後ろを振り返ると、またさっきの小僧。ここで怒りを感じているようでは修行が足りないし、怒りを感じていてもその子に注意が出来ないようでは、肝が据わってない。二重の意味で屈辱感。ここのお湯はしょっぱい。

とうえい温泉は、長野県薬剤師会の分析により全国でも数少ない「療養泉」として分類されました。 療養泉とは、有効成分の基準をクリアして指定された「温泉」をさらに厳しいふるいにかけ認定される呼称です。この地方でも療養泉は非常にめずらしく、近隣では下呂温泉がそれに分類されています。療養泉として認定された温泉は医師の指導のもと温泉病院などのように医療行為にその効能を活用することができます。

とあるが、成分はナトリウム、カルシウム、塩素など。いくら濃いとは言え、グラム単価の安い、一般的な成分ばかり。塩分がありがたければ、自宅の風呂に塩を入れるなり、海水浴に行くなりした方がよさげだ。入浴料は一人500円。
温泉を出てもまだ3時程なので、帰るには少し早い。雨も上がってきたので、鳳来町の観光名所である乳岩*2へ。看板には「珍しい流紋岩質凝灰岩」とあるが、流紋岩質凝灰岩って一体どんな岩石だよ。とても地質学の素養のある人が分類したとは思えない。駐車場から乳岩まで徒歩15分程とあるので、軽い気持ちで歩き出すと、意外と本格的なトレッキングコース。日頃運動不足の某嬢はすぐに音を上げ、軽やかな足取りで歩く私を「ひきこもりおたくの癖に」といぶかしむ。ふざけるな、わしゃ、仕事でいつも山を歩いているし、若い頃からアウトドアの人だっつうの。某嬢を休ませ休ませ、30分程かけて乳岩へ到着。さすがに景勝ではある。道程はきつくないとは言え、雨上がりの山中で湿度が高く、温泉に入った直後なのに、全身汗だくに。帰りすがら、クライマー達多数と同道する。この乳岩の近くに良いゲレンデがあるようだ。墜落して骨折した以来、ハーネスに足を通していないが、久しぶりに登りたくなってきた。
17時頃に乳岩の駐車場を出て、一路浜松へ。途中、某嬢が行ったことないと言うので、ちゃんこ江戸沢で食事。二人で3000円程。食後、浜松駅へ送って貰い、新幹線で沼津へ帰る。